セイルトレーニングは、帆船の乗組員として操船や船の保守などの作業に加わり、刻々と変わる自然環境を相手にしながら目的達成のために協働作業を行うものです。

今回協力していただくことになったNPO法人日本セイルトレーニングスクール（STSJ）では、さらに体験前（乗船時）に抱く心の状態と体験後（下船後）に抱く心の状態を、簡易EQ検査（CHEQ）を通じて、セイルトレーニング体験前後の違いを教育効果として捉えます。

それを体験者にフィードバックすることで、その後の社会生活を送る上での自信につなげていく、という取り組みを行います。
今年度2回実施するうちの今回は入門編です。

ヨットの構造や風に向かって進む仕組みなどの事前学習を終え、乗船する前の心の状態を確認するために、まずは簡易EQ検査（CHEQ）を行いました。そして、いよいよ乗船です。ライフジャケットを身につけ、いざ出発！　風に乗る方法を実演してもらった後、少しずつ自分たちで操船を行います。 　

操船は4人一組で行います。中央でロープを引っ張っているのは「ジブトリマー」の1人。左右2人で息を合わせ、片方が帆を緩め、もう片方が帆を引っ張ります。慣れないうちはスムーズな動きができず失速することもありましたが、互いに声を掛け合いながら徐々に風をとらえることができるようになってきました。チームワークが試される瞬間です。　

あいにくの曇り空でしたが風だけで進んでいくヨットの上はとても気持ちが良い。まるで水の上を走っている感覚になります。自然と笑顔がこぼれます。 　

風に向かって進む、風に乗って進むなど、ある程度基本を身につけた後、360度回転にも挑戦しました。初挑戦にして無事に成功！　なかなかのものです。

トレーニングを終えて帰港した後は、お世話になったヨットを皆で綺麗にしました。

最後は笑顔で記念撮影。風が強くなって予定より早めの帰港となりましたが皆満足そうでした。

トレーニング終了後は、体験後の心の状態を確認するために、再度CHEQを行いました。結果については後日学校にて確認する予定です。参加した生徒からは「風を感じることができた」というコメントや、「お互い分かっていても声を出して確認し合うことが大切」というコメントもあり、たった一日のセミナーでしたが成長した様子が見られました。