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土曜セミナー「探究修論講座②データ分析」

4年生は探究修論を完成させることになっています。理系に限った話ではなく、自分で立てた仮説を証明するためには「データ分析」が欠かせません。4年生は新課程の数学で既に統計の初歩は学んでいますが、今回のこの土曜講座では線形回帰分析や2つのデータに有意差があるかどうかをF検定やt検定を利用して調べるところまで学びます。

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はじめはヒストグラムにいての復習から始めました。復習とはいっても、数学で学習した内容よりも深いところまで考えます。区間の幅はどれくらいにするのが適当か、また下側境界値や上側境界値も計算し、意味のある正しいヒストグラムを完成させます。

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ヒストグラムが完成したら次は散布図を作ります。散布図を作ると、データとしては明らかに他とは性質の違うデータ(外れ値)がありました。その値をなかったものとし、その後2つのデータには相関があるかどうかを調べます。

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数学で学習した相関係数をパソコンに計算させ、「相関がある」という仮説が立てば、それを線形回帰して関数化します。難しいですか?具体的に言えば、「アイスクリームの売り上げと販売個数に関係があるかどうか」を調べ、「関係がある」という仮定が立てば、今度はそれを数式化し、温度が何度ならだいたい何個くらいの売り上げが見込めるか、という計算を(パソコンに)行わせるという作業です。

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最後に検定を行います。同じ実験でもAという実験で出た結果と、Bという実験で出た結果に差があると言えるかを調べます。例えば、Aという肥料で育てた植物と、Bという肥料で育てた植物には明確な差があるといえるかどうか、といった検証です。完全に大学生で学習する内容に参加生徒は皆戸惑っていましたが、パソコンの力を借りて何とかクリアできました。  

 

今回のセミナーの対象者は4年生でしたが、講義の内容は大学生や社会人になっても有意義な内容でした。難しかった分、参加生徒には達成感のあるセミナーだったようです。本日学習した「データ分析」を活かして、納得できる修論を執筆しましょう。