本日(28日)、16期生(6年生)たちの卒業式前最後の登校日でした。制服を着ての登校が、いよいよ今日と卒業式だけとなりました。卒業式のリハーサルを行ない、在校生たちが作ったビデオや保護者の方が作ったスライドなどを見て、6年間のできごとが思い起こされていたことでしょう。6年前、ランドセルを下ろしたばかりの可愛いらしい子どもたちが本当に立派になりました。毎年、このリハーサルのときに私の話す時間を作ってくれるのですが、必ず「置かれた場所で咲きなさい」(著:渡辺和子先生)の本の言葉を紹介しています。
「時間の使い方は、そのまま、いのちの使い方なのです。置かれたところで咲いていてください。結婚しても、就職しても、子育てをしても『こんなはずじゃなかった』と思うことが、次から次に出てきます。そんなときにも、その状況の中で『咲く』努力をしてほしいのです。どうしても咲けないときもあります。雨風が強いとき、日照り続きで咲けない日、そんな時には無理に咲かなくてもいい。その代わり、根を下へ下へと降ろして根を張るのです。次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために」。本校を巣立つ彼らに、夢を持って、目標を持って、一歩ずつでも前へ進み、そのときを大切に、輝き続けてほしいと願います。
そして、最後に彼らに申し訳ないと伝えました。新型コロナウィルス感染症の影響のため、卒業式の規模を縮小せざるを得なくなったこと、さらに昨日の政府要請もあり、本日、保護者の皆様の参列をご遠慮いただくという決定をせざるを得なかったことに対してです。本校は中等教育学校のため、卒業式は6年間で一度きり、保護者の皆様もその成長を大きく感じられる日となるはずでした。また、「保護者の皆様も子どもたちと一緒に入学していただき、6年間をともに過ごしてください」と、入学式にて私が話しているため、その集大成となる卒業式を楽しみにされていたと思います。そして、卒業スピーチにて普段言えない保護者への感謝の言葉を伝えたいと思っていた卒業生もいたことでしょう。生徒・保護者の思いを考えると、申し訳なく、また残念でなりません。
毎年、式の中で保護者の皆様に対しては「今日で保護者の皆様も子どもたちと一緒に卒業です。おめでとうござます。そして、6年間ありがとうございました」と、私の式辞の中でお伝えしておりますが、今回その場が得られません。一般の方には申し訳ないのですが、このブログの中で16期生保護者の皆様にお伝えしたいと思います。「6年間、本校の教育活動にご理解とご協力を賜り、本当にありがとうございました。保護者の皆様の今後の益々のご活躍とご健勝を祈念しております」。
3月3日には、卒業生(16期生)と教職員、在校生代表(生徒会後期課程役員)で、本校らしい卒業式にしていきたいと思います。