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学校長の部屋

体内時計と栄養について

今日は、様々なイベントがある土曜日でした。午前中、生徒の普通授業と並行して「第3回学校長と語る会」を実施しました。午後にはおやじたちの会と環境委員による校舎中庭の花壇植え替え、卒業生の会(自修会)主催のホームカミングデー、オーストラリア短期研修の募集説明会などが校内のいたるところで同時に開催されました。忙しい中にも活気を感じる一日となりました。

DSC03450.JPG本日はその中で午前中に開催した「第3回学校長と語る会」について掲載したいと思います。今回は講師をお呼びしてセミナー形式とし、私と保護者の皆様がいっしょに学びを深める有意義な時間にいたしました。

今回の講師は、女子栄養大学の関本純子先生です。先生は管理栄養士であり、今回のテーマも「時間栄養学とは~体内時計と栄養~」というものです。皆さんは体内時計という言葉を聞いたことがありますか。私たちの身体には時計遺伝子というものがあり、体内リズムを保っているそうです。脳にある視交叉上核は主時計遺伝子と呼ばれ、朝日の情報を受けると活性化されDSC03408.JPG体内時計を整えてくれるとのことです。また、肝臓や胃腸などの各細胞などには抹消時計遺伝子があり、朝食を摂ることによってやはり体内時計を修正してくれる働きがあるとのことです。このことから、体調を整え生活リズムを作るためには、夜更かしをせず朝型のスタイルをとり、しっかりと朝日を身体に浴び、朝食を必ず摂ることが大切と言えます。また、関本先生は肥満増加が飽食のためだけではなく朝食を摂らないことも原因というお話をしてくださいました。そこには次にあげる4つの原因があるとのことです。①欠食者の心身活動の減少、②糖新生による筋肉の減少、③朝食欠食後の食欲亢進、④時計遺伝DSC03407.JPG子の防御反応です。朝食を摂らないことが生活リズムを壊すだけでなく、肥満という目に見える形で体に表れるわけですから良いことがありません。先日新聞に、一日の中でスマートホンや携帯を5時間以上使用している中高生の朝食を摂らない割合が高いとありました。どこか繋がるのを感じてしまいます。

最後に栄養バランスの良い食事ということで、四群点数法を教えていただきました。これは、食材を①乳製品・卵②魚介・肉類・豆製品③緑黄色野菜・淡色野菜・芋類・果物④穀類・油脂・砂糖の4群に分け80kcal1点として各グループの食品を1日にどのくらい(何点)食べたらよいかという食事のルールをDSC03406.JPG示したものです。1日に20点(①3点②3点③3点④11点)を基本量とし、体重の増減を確認しながら点数構成をアレンジしていくというものでした。

今回のお話を聞いて、保護者の皆様も私も、改めて生徒だけでなく家族みんなの健康を考える良い機会となったように思います。しかし、終了後のアンケートには「栄養バランスを考えないといけないとは分かっているのですが、仕事をしていると毎日の献立を考えることそのものが憂鬱になってしまいます。」など、お母様方の本音ともとれるものもあり、すぐに改善することの難しさなども考えさせられました。また、「今回のお話を子どもたちにも聞かせてあげてください。生活習慣を本人に意識させるためにもぜひお願いします。」というものもありました。今回のお話を教員のあいだでも共有し、まずはクラスで話をしてもらうようにしていきたいと思います。

月曜日は、花壇の植え替えとホームカミングデーについて掲載する予定です。