昨日は探究文化発表会のメインである前期課程生(1~3年生)個々のプレゼンについて掲載いたしました。なんとなく想像することができましたでしょうか。
本日は、後期課程生(4・5年生)の探究への取り組みについてお話したいと思います。前期課程生は、週に一度探究の授業があります。その中で調べてきたことの中間報告として、この「探究文化発表会」が位置づけられています。それでは後期課程生ですが、4年生からは週一度の授業はなくなりゼミ担当教員と通信添削のような個人的なやり取りに変わります。そして、ルポルタージュ活動を兼ねての1日フィールドワークも生徒個々がアポイントメントをとり、教員が引率することなく実施します。その結果、3年生までのまとめ+4年生の活動を論文へとまとめることになります。この論文のことを本校では、
「修論」と呼んでいます。大学での論文と同様に、全員が必ず修論を書き上げなくてはなりません。この修論を提出することは、4年生から5年生への進級条件になっているからです。分量としては、A4レポート用紙20枚に相当する2万文字以上が課せられています。これだけの量は大学生でもなかなか厳しいと思いますが、これまでに提出せずに卒業した者はおりません。みんな苦労しながら自分のオリジナルを作り上げるわけです。完成したときには、どの生徒も達成感・満足感を持つようです。
今年も4年生たちが修論を提出する時期が迫ってきています。今年の提出期限は11月25日です。ゼミ担当教員は自分のゼミの4年生(4~6名)の修論をすべて読まなければなりませんから、先述したように通信添削を4月から行ってきているわけです。4年生は、この提出間際の修論を探究文化発表会に中間発表として出品します。今回、47教室にこの修論を展示しておりました。そこには、5年生のすでに完成している修論も同時に展示してありました。来室された方は、一人ひとりの作品を手にとって興味深そうにお読みになっていました。一作品2万字以上ですから、ざっくり読もうとしてもかなりの時間がかかります。そのため、知らず知らずのうちに47教室には人が増えていました。読まれた方には、どのような感想をお持ちか聞いて
みたい気もします。
なお、この論文については探究文化発表会に合わせて今年から「探究修論優秀賞」が2名に贈られることとなり、すでに提出が完成している5年生より選ばれ開会式の中で表彰しています。この2名の修論テーマは、「京都花街 美の継承」と「外来魚問題解決への道」であり、人文・社会科学系と自然科学系という分け方にて選ばれています。こちらは、必ずしもステージプレゼンテーションの優秀作品と同じになるわけではありません。そこもおもしろいところです。この2作品は、今後外部のコンテストへ出品する予定です。
全体をみると会の企画運営、準備などありとあらゆる場面で活躍している4・5年生たちですが、個人的にはこうして探究文化発表会へ作品展示という形でもしっかりと関わっていました。