本日は、土曜日に保護者の皆様を対象に開催しました「学校長と語る会/特別講演会」について掲載いたします。講演会は「モノと時間の整理術」と題して、ライフオーガナイザーの川崎朱実氏をお迎えし、ご自身のご家族と実体験も踏まえながらお話をいただきました。川崎氏は、八王子初のライフオーガナイザーであり、「ラクにすっきり収納」をモットーにセミナー・収納レッスンをされています。そして、多くの主婦向け雑誌にも取り上げられ、型にはまったことよりも相談者の悩みを整理し、その行動パターンに合わせた提案をされ、多くの方に支持されています。
そもそも、「ライフオーガナイズ」とは何かですが、アメリカで一般的に認知されている職業で、思考と空間の整理について人々にアドバイスをするものです。ここでいう「オーガナイズ」は、住居・生活・仕事・人生など、あらゆるコト・モノを準備・計画し、整理するという意味です。思考においても、空間においても、必要なモノを取り除く整理ができれば、それ以前のストレスから開放されます。整理といっても単純に「捨てる」というものではありません。捨てることが目的となり、整理に追われる毎日では意味がありません。目先のことだけでなく、生活全体を見ながら思考や空間を整理し、必要に応じて再
現する仕組みを学びます。川崎氏自身、「片付け=頑張る」と思ってやっていたが、ライフオーガナイズに出会ってからは「片付け=楽しい」に変わったそうです。片付けは、人生の選択の練習であり、今後の見通しを立てることに繋がるとのことでした。
さて、片付けの流れを整理すると、まずは脳の特徴を知ることも大切とのことでした。
まず、利き手利き足があるように、脳にも利き脳があるとのことで、右脳左脳の特徴を説明されました。右脳が利き脳の人は、直感・感覚的・思いつき・瞬時に処理・全体把握・色、形で認知などの傾向があるそうです。それに対して、左脳が利き脳の人は、分析・論理的・計画的・ひとつずつ処理・細部の把握・文字、数字で認知などの傾向があるとのことでした。インプット・アウトプットの際、その傾向を掌握した上でアドバイスの仕方を変えると、相手に理解されやすくなるとのことでした。特に利き脳が右脳の人は、イメージで捉えることが多いため、収納の際はラベルを貼ったり、ラベルの色分けをするなどちょっとした工夫で大きく変わるとのことでした。さらに片付けが簡単にできるという印象を持たせるためにも、アクション(しまうための動作)を減らすこと、扱いやすい収納用具を選ぶこと、一箇所にまとめて置くことなど指摘がありました。
そして、片付けの整理術を別の思考で捉えると時間管理に繋がるとおっしゃられました。今、世の中の7割の人が自分の時間管理ができていないと思っているそうです。その理由としては、やることがいっぱい・情報がいっぱい・どうしていけばよいか分からないということだそうです。川崎氏の考え方は「時間は管理できないけれど、To do(タスク)を管理する」というものでした。やるべきことをリスト化・見える化し、なぜやるのかを考え優先順位をつけ、「収集→処理→整理→見直し→実行」で行動を整理することでストレスフリーな状態となり、空いた時間が現れゆとりができるとのことでした。
今回のお話には納得することが多く、生徒への助言というよりも、私自身が「モノと時間の整理」に役立てていきたいと感じることができました。実践したいと思います。今回参加された方は、きっとご自宅へ戻られてから片づけを始められることでしょう。
また、参加されたお父様からは、「家内といっしょに聞くべきだった。一緒に連れてくれば良かったよ。」との声も上がっており、とても有意義な時間を過ごしていただけたと嬉しく思います。
なお、7月29日(火)には、全校生徒対象の講演会を実施します。これには、一般の方・保護者の方もお申し込みできます。HPからの申し込みは打ち切ってしまいましたので、学校へお問い合わせください。「夢は叶うもの、思い強ければ」と題して、両腕が義手の画家 大野勝彦氏 にご講演いただきます。