明け方まで降っていた雨も朝には上がり、午後には薄日が差してくるほどに天気が回復してきました。しかし、昨日までの暑さとは違い、やや肌寒さを感じる一日となっています。
こうして天候のことを気にしているのは、明日より前期課程生(1~3年生)の丹沢クライムが始まるからです。悪天候であれば中止となってしまいますので、どうかこのまま天候が回復し、明日は山登りができることを願います。今のところ、明日の天気予報は晴れとなっていますので、ぜひ予報が当たることを祈りたいと思います。
「なぜ、山に登るのか。それは、そこに山があるからだ。」、これはイギリスの登山家ジョージ・マロリーの言葉と言われています。自修館に置き換えると、「それは、そこに丹沢があるからだ。」ということになるのでしょうか。こんなに近くに大自然の雄大さを感じさせてくれる国定公園である丹沢山系が広がっているのに、そこから学ばないというのはもったいないことです。そして、山の醍醐味は登った者にしか分かりません。
1・3年生は日帰りコース、2年生は1泊コースとなります。1年生は大山参道ー大山寺ー下社ー見晴らし台ー日向薬師というコースです。3年生は大山参道ー下社ー見晴らし台ー大山山頂ー下社ー大山参道というコースです。そして、2年生は表丹沢野外活動センターへ1泊して土曜日(17日)に二ノ塔、三ノ塔を登ります。コースそのものは、1~3年生のそれぞれの学年の体力に合わせたものを選んでいます。
ここで、生徒が登る大山について少しだけ触れておきたいと思います。高さは1251mで、相模平野のどこからも見え、古代より霊山として関東一円の農民からは農業の神、漁民からは航行守護の神として崇められていました。そして、江戸の庶民には福を授け災害除けにあらたかな神として信仰を集めていました。また、大山が別名「雨降山」とも呼ばれるのは山頂に年中水のしたっている霊木があるからと言われたり、常に雲や霧が山上に生じ、雨を降らすためと言われたりします。そのため、古来より雨乞い信仰の中心地としても知られています。伊勢原に暮らす我々は、大山の山頂付近が見えていれば辺りが曇っていても雨が降ることはないと確信したりします。
伊勢原に通ってくる本校の生徒たちには、実際に大山を登り、自然に触れ、その経験した素晴らしさを自分の言葉で周りの人に伝えられるようになってほしいと思います。明日は、元気に行ってきてほしいですね。