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学校長の部屋

物を大切にすること

DSC02364.JPG先日、生徒会本部が活動している同窓会室の前を通ったとき、廊下に箱が置かれ、そこには「使い古し黒板消し回収箱」と書かれた紙が貼ってありました。それを見て、毎年この時期に生活委員会の呼びかけで黒板消しの再生活動が行われていることを思い出し、もうそんな季節になったのかと一年の経つことの早さを感じていました。いつ実施するのかを聴かないままいたのですが、昨日委員会担当の教員から「明日の放課後、例年のように理科実験室で黒板消しのリサイクルをしますので、もしよかったら覗きに来てください。」とお誘いをいただきました。声をかけられたことが嬉しかったので、さきほど(16:15頃)カメラを片手に理DSC02349.JPG科実験室へ行ってまいりました。

 

そこには、委員会の生徒と各学年クラス代表の生徒、有志生徒が使い古しの黒板消しと格闘(?)する姿がありました。まずは、使い古しの黒板消しを止めてあるピンをはずし、破れた布から中綿を取り出してすべてを解体します。そのあと、用意してあった新しい布で中綿を包み、それをかまぼこのように板へ取り付けます。取り付けると言うよりは、大きなホッチキスで布を板に打ち付けるというほうが正しいかもしれません。男子は力いっぱい打ち付けているのですが、女子はなかなか思うようにいかなかったDSC02362.JPGようで、先生の協力のもと、なんとかとめることができていました。そして、黒板消しの持ち手となるケースに板ごとはめ込み、最後に横からピンを刺してとめて完成です。作業をしている時の顔は、男子も女子も楽しそうでした。男子生徒に尋ねてみると「最初は面倒だったけど、やり始めると集中しちゃいました。おもしろいですよ。」と話してくれました。

 

こうして、自分たちが再生させた黒板消しが明日以降教室に並びます。新しい物を買えば簡単なのですが、この委員会の活動では物を大切にすること、節約をするということを学校全体に啓発すDSC02358.JPGるのが目的です。彼らは、こうすればまた使えるようになることを理解してくれたことでしょう。自分たちが修理して蘇った黒板消しは、少し歪でも愛着が湧き、クラスの他の生徒たちにも紹介してくれるにちがいありません。そして、他の物で同じことができるかもしれないと発展的に考えてくれることを信じています。

入学前に机・椅子の組み立てから始まった本校の大切にする精神が活かされていると感じました。

 

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