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学校長の部屋

6年生との時間もあと僅か②

本日は春を思わせるような陽気となり、僅かに残っていた先日の雪も水へと変わることでしょう。

このような穏やかな日に、6年生たちの最後の登校日となりました。彼らは朝から卒業式の会場となるJホールにて式の練習・確認を行っていました。私はその場面を見ておりませんので、どのような卒業式になるのか今から楽しみにしています。

DSC02445.JPG式練習終了後、私の最後のHRをさせてもらいました。椅子に座りこちらを見ている彼らは、本当に大人の顔になっていました。『子どもが大人に変わる6年間』、まさにその言葉通りです。制服を着るのも卒業式だけとなり、彼らには今、どのような6年間が思い出されているのでしょうか。楽しいこと、辛いことたくさんあったことでしょう。でも、今もこうして隣に座っている仲間がいたから乗り越えられたのではないでしょうか。私からは、卒業式では言えないようなことを伝えました。そして、最後に昨年の9期生にも話したのですが、ノートルダム清心学園理事長渡辺和子氏の「置かれた場所で咲きなさい」という130万部を突破しDSC02447.JPGた本の中から次のような言葉を引用して贈りました。

 

『時間の使い方は、そのまま、いのちの使い方なのです。置かれたところで咲いていてください。結婚しても、就職しても、子育てをしても、「こんなはずじゃなかった」と思うことが、次から次に出てきます。そんな時にも、その状況の中で「咲く」努力をしてほしいのです。どうしても咲けないときもあります。雨風が強い時、日照り続きで咲けない日、そんな時には無理に咲かなくてもいい。その代りに、根を下へ下へと降ろして、根を張るのです。次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために。』

 

DSC02448.JPG今の時代、「青い鳥症候群」「永遠の少年」などと言う言葉を耳にします。それは、メーテルリンクの童話『青い鳥』の中に出てくるチルチルとミチルが、幸せの青い鳥を探し続けたように、理想の幸せを追い続けている人たちのことを総称しています。理想の青い鳥を追い続けることを悪いとは思いませんが、目の前の現実に取り組んでいかない限り、現実は理想に近づいていきません。私は渡辺氏が言うように、まずは大地に根を張ること、目の前の現実にコツコツと着実に取り組むことができる(置かれた場所で頑張り続けられる)ようになってほしいと思うのです。

卒業していく彼らには、幸せは自分が決めるということを忘れないでほしいと思います。

 

3月3日が素晴らしい卒業式となることを願っています。