本日3月3日、自修館第10期生の卒業式の日です。朝まで降っていた小雨も式が始まる頃にはあがり、薄らと日も差してきました。10期生にとって、通いなれた自修館に別れを告げる日がきたのです。
開式が宣言されると、6年前の入学式と同じように一人ひとりが壇上からスポットライトを浴びながら入場してきました。その姿には入学式の時のような幼さはなく、立派な青年としての風格さえ感じられるほどでした。6年間の成長が感じられた瞬間です。保護者の皆様も、我が子の入場してくる姿に6年前を重ね、そしてこの6年間の様々なできごとを思い出し、感慨深かったのではないでしょうか。
卒業証書の伝達を行なったのち、本校の伝統でもある「卒業スピーチ」が行われました。卒業生たちがひとりずつ主役となり、壇上で約20~30秒話しをするというものです。本校は、一人ひとりにスポットがあたることを意識し、6年間を過ごしてもらっています。ですから、最後も一人ひとり全員にスポットがあたり巣立ってほしいと願ってのことです。仲間や両親、先生たちへの感謝を話す者もいれば、自分の将来への宣言をした者もいます。様々なテーマを自分なりの言葉で簡潔にまとめるということはたいへんだと思うのですが、主役の彼らは全員がその大役を果たしてくれました。仲間のスピーチを聴いているときの生徒たちの表情には、とても優しい笑顔が浮かび、本当に仲の良い学年であると感じました。
その後、各分野で活躍した生徒たちや6年間皆勤の生徒たちの表彰を行い、称え合いました。そして、卒業生から後輩たちへ伝統の校旗が手渡されました。これは、校旗に卒業生全員の名前が入れられているものです。毎年、卒業生たちの想いを引き継ぐ、伝統の継承という意思の表れでもあります。送辞・答辞の中にもありましたが、生徒主導の学校作りをさらに進めるためにも、この旗のもとに全員が集うという象徴でもあります。きっと、後輩たちが受け継いでくれることでしょう。
卒業式を終え、記念写真に納まる彼らには晴れ晴れとした笑顔がありました。これから先、様々な苦難があると思いますが、彼らならきっと乗り越えてくれると信じています。
でも、もし疲れたときにはいつでも充電をするために戻って来てください。
ここは、心の故郷ですから。
これから保護者の皆様主催の「卒業を祝う会」へお招きいただいております。生徒・保護者の皆様と本当に最後となるひとときを過ごしたいと思います。