自修館は、こころが育つ進学校。しっかりと、のびのびと「生きる力」を身につけます。

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学校長の部屋

忘れてはいけない

本日は3月11日。東日本大震災から5年が経ちました。ここ数日、どのメディアでも特集が組まれ、取り上げられていました。その中で津波の映像が流されるのを見ると、改めて災害の大きさを痛感します。多くの方がお亡くなりになり、未だ行方不明の方も大勢おられます。

私は、NHKの番組の中で取り上げていた岩手県大槌町にある「風の電話」というものを恥ずかしながら初めて知りました。それは海が見下ろせる高台にある電話ボックスの中にあります。電話線が繋がっていないダイヤル式の黒電話が置かれたものです。震災で家族を亡くされた多くの方が、天にいるその人と話をするためにやって来られるそうです。風の電話では、それまで我慢してきた想いを心で話をするように受話器を持ち上げてじっとされている方や、泣きながら言葉にされる方もいらっしゃいます。印象的だったのは、お父さんを亡くしたある家族が風の電話を訪れ、子供たち・お母さんが順番に電話ボックスに入っていったときのことです。そのとき一番下の男の子(中学生)は涙を流していなかったのですが、外に出てからお母さんに「泣きたいときは泣いていいんだよ」と言われ、我慢していたものが堰をきったように涙として溢れ出たようでした。時が5年前で止まったままと感じられ、とても切なくなりました。

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震災から5年。世の中は少しずつ東北のことを忘れてきているように感じています。私も偉そうなことは言えませんが、5年という勝手な区切りに、もう一度我々にできることを考え、少しずつでも継続してできることを行っていければと思います。5年前に初めてボランティアへ行ったとき、岩手の方に「忘れられることが一番不安」と言われ、ボランティアに行った生徒が「自分たちの力は微力でも無力ではない」と言ったことをもう一度噛み締めていきたいと思います。

今年も、夏に岩手ボランティアを実施していきます。