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学校長の部屋

『第2回JEQ子育てセミナー』開催

本日、「平成28年度第2回JEQ子育てセミナー」を開催致しました。生徒が授業を行っている裏で、9:30~11:30までの2時間、「思春期の成長への理解~子どもを自立させていくには・自分の行動に責任を持たせていくには~」というタイトルにて松下信武氏に講師をお願いしました。松下先生は日本スピードスケート連盟からソチオリンピックの際にメンタル強化スタッフにも任命されております。また、本校創立以来EQセミナーを担当してくださり、保護者の方にも人気があります。卒業されてからも参加される方や個人的に先生へ連絡を取られる方が今でもいらっしゃるほどです。

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まず、今回のテーマは非常に難しいと前置きされてから、現在と昔(保護者が過ごした頃)の思春期の変化についてアニメを見ながら説明していただきました。流されたのは「キャプテン」という昔の野球アニメと、「ダンガンロンパ」という現代の学園アニメです。「キャプテン」には仄々としてみんなが本音でぶつかり合える雰囲気があったのに対し、「ダンガンロンパ」は恵まれた環境はあるが学園から生徒は出られず、出たければ仲間を殺さなければならないというものでした。私は「キャプテン」世代なので、「ダンガンロンパ」というアニメのストーリーにはとてもショックを感じました。このようなアニメが放映されているのかと驚きです。しかし、松下先生は「このようなアニメが放映されていると言うことは、見る者のニーズがそこにあるからでもある」と仰られていました。確かに見る者がいなければ取り上げられないでしょう。ここに、昔と今の思春期の大きな違いがあると言われます。「今の子は親世代と違う世界に生きているようで理解することが難しい。それは自分たちでコントロールしずらい世界であり、逃げることができない世界のようだ」と言われ、ルールが決められている・みんな表面上は良い子・本音で話せない・裏切り者が分からない・役割を演じることが信頼とされているなど、「ダンガンロンパ」に共通する特徴を話してくださいました。

IMG_1851.JPGそして、「ハンナ・アーレント」という映画の一部を例に、「操作される世界(命令されて行ってしまう世界)の中では悪を犯すことは特別な人ではなく、誰にでもあり得ることだ」と話され、それを打開するには「考えること、思考力が必要だ」と付け加えられました。その考える力は「対話」を持って養われるため、思春期には対話が必要であると本日のテーマの核心に触れられました。そして、『対話のない社会 思いやりと優しさが圧殺するもの』(中島義道著 PHP研究所)の中から「12の対話の基本原理」を紹介してくださいました。その中で全てを実行する必要は無いが、自ら3つくらいを決めておくと良いとアドバイスもされました。

保護者の方からは、「対話をしようとしても子どもから拒否されることがある。どうしたらよいか」などの質問もありました。「押し付けになったり、親の成功体験ばかりを話しても、子どもは居心地が悪い。本人の居心地の良い状態や好きな世界にいるときなどに話していくこと。また、追いかけすぎず、子どもから話し掛けてくるのを待つのも必要。もし真面目な相談などで話しかけてきたら、先回りしたり先入観を持ったりせず、真剣に聞く姿勢を伝えることも大切」とアドバイスをされましIMG_1852.JPGた。

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今回セミナーを受講された皆さんは、現代の子育ての大変さを感じながらも大きなヒントを得たという満足感を持たれてお帰りいただけたようでした。