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学校長の部屋

在校生保護者対象セミナー

本日、土曜日平常授業と並行して在校生保護者対象のセミナーを開催いたしました。保護者の皆様の関心も非常に高く、本日は110名を超える方が参加していただけました。

DSC03853.JPGこのセミナーは感情の調整、特に怒りの感情のメカニズム・コントロールなどを中心とした「アンガーマネジメントセミナー」です。講師は、日本アンガーマネジメント協会の篠真希さんです。昨今の少年犯罪などを考えると、この怒りの感情のコントロールができていないというところに行き着きます。教育委員会などでもこの「アンガー」を真剣に捉えており、セミナーの開催も増えているとのことです。

篠さん曰く、アンガーマネジメントとは「怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らないようになることであり、絶対に怒らないということではない。」とのことです。これができるようになると、後悔が少なくなり、上手に表現できるようになるそうです。では、怒りとは何でしょう。これには、感情表現・伝達手段・機能と役割が含まれます。人間にとって自然な感情のひとつであり、怒りのない人は存在せず、なくすことも不可能です。また、怒ることで伝わることがあったり伝わりにくくなったりします。そして、身を守るための感情(防衛感情)でもあります。そんな怒りの中で、問題となる4つのパターンがあるそうです。ひとつめは「強度が高い」、2つ目は「持続性がある」、3つ目は「頻度が高い」、そして4つ目は「攻撃性がある」というものです。それぞれの対処方法をその場で教えていただき、保護者の皆様も自分に当てはめてイメージを作られているようでした。

DSC03854.JPGそして、特に注目したことは、怒りは「第二次感情」であるという点です。ということは、怒りが起こる前に第一次感情があるということになります。第一次感情とは「不安・つらい・苦しい・痛い・嫌だ・寂しい」などであり、それが心のコップに溜まっていって怒りとなることが多い。ですから、表面的な怒りに対処するだけでなく、その怒りの第一次感情が何なのかに向き合うことが大切だと仰られました。

また、カッとなって最悪の人間関係にならないためには、怒りの感情のピークは長くて6秒(6 seconds)だから、出来事が起きても6秒間待つようにすることだそうです。こうすることで感情的な対応をとらずにすみ、思考的に判断できるようになるとのことでした。そして、自分の怒りの度合い(温度)を数値で考えてみるのも有効だそうです。

最後に、私たちを怒らせているものの正体についてのお話がありました。怒る理由は理想と現実のギャップがあり、自分の価値観(○○であるべき)通りにならないことがあげられます。○○する「べき」は、自分の願望・希望・欲求を象徴する言葉であり、一見すると正しいように思えますが、自分の「べき」と相手の「べき」は違うということを許容できないと、怒りの感情は強くなります。そこで、篠さんは三重円の図を用いて「べき」の境界線について説明されました。中心の円内(①)は自分と同じ「べき」、2重円内(②)は少し違うが許容可能、3重円内(③)は自分と違い許容できないとしました。そして、我々に3つの努力をするように話されました。ひとつ目は②を大きく広げる(許容範囲を広げる)こと、2つ目は②と③の境界線を気分で動かさないこと、3つ目は②と③の境界線を周りに見せる(示す)ことです。そうしていくことで、アンガーマネジメントができるようになっていきますとのことでした。

DSC03855.JPG最後に質疑応答の時間を設けたところたくさんの質問があり、その一つひとつに皆さん共感され、篠さんの回答にも納得していらっしゃいました。今後、生徒たちには希望制でアンガーマネジメントセミナーを開講する予定です。講師は今回の篠さんが務めてくださいます。篠さん曰く、「現在、アンガーマネジメントは、プロテニス・プロゴルフなどスポーツの世界でも取り上げられ、練習や試合などへ向き合うメンタルトレーニングに役立てられてもいます。」とのことでしたので、生徒たちの中でもスポーツで頑張っているがメンタルが弱い・調整が下手という者はぜひ参加すると良いでしょう。

今後も、本日のように保護者の皆さんと一緒に学んでいくセミナーを企画してまいりますので、どうぞご期待ください。また、5月30日(土)には「第一回JEQ子育てセミナー」を開催します。本校独自の教育であるEQ理論に基づくものですので、奮ってご参加ください。