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学校長の部屋

今週2回目のセルフサイエンス

本日は水曜日ですが、臨時時間割にて午前中は月曜日の授業がおこなわれました。月曜日というと、私のセルフサイエンスの授業があります。2日前に掲載したばかりなのですが、今日も少しだけ紹介したいと思います。

_U4X8366_.jpg今回は、生徒に疑似体験をしてもらいました。それは、視覚障害を持つ方(今回は全盲)が、日常生活においてどのように感じ、困り、どうしてほしいかなどを体験から理解することを目的としています。やり方は、ペアを作り一人が目を閉じ、もう一人がクラス内を誘導するというもので、そこに条件をいくつか提示し4回実施します。1回目はペアが手を叩くだけでその音で誘導します。2回目は言葉かけだけでの誘導です。そして3回目と4回目は手を引いての誘導となります。3回目と4回目は、誘導者のペースで動くか目を閉じた者のペースで動くかの違いDSC01282.JPGです。

教室の中は机や椅子があったりロッカーがあったりと、障害物となる物がたくさんあります。また、同時に半分の生徒が動いていますから、生徒同士が障害物となる場合もあります。生徒たちは机にぶつかりながら歩く者、ほとんど動けない者などさまざまでした。それぞれの回を体験したあと、ワークシートに感じたことを記載し発表してもらいました。手を叩くだけのときは、「怖かった」「不安」「信頼できない」「他の人の音が重なり、分からなくなった」などの感想がありました。言葉だけのときは、「手を叩くときよりは良かった」「やっぱり不DSC_6835.JPG安」「指示があいまいで動けなかった」などがありました。そして、手を引いてもらったときは「怖さは少なくなった」「誘導者のペースでは引っ張られる感じがして、逆に怖さが増した」「自分のペースのときが一番安心だった」などの感想が出ました。

そのあと、「一度でも目を開いてしまった生徒は、正直に手をあげて」と問うと、ほとんど生徒が手をあげました。怖くて不安で危険を回避するために、無意識のうちに目が開くという行動をとってしまった生徒もいたと思います。でも、目の不自由な方はそんなときでも目を開けて状況確認をすることができないのですね。また、「手を叩いて誘導するというのは、目的の音を頼りに進みたくても、街中には様々な音があり雑踏に紛れて聞き取ることができない状態と同じと考えてみるとどうだろう。心細い中、みんなは一人で歩けるだろうか。」と問いました。そして、「どうしてほしいと感じただろうか。手を引いてもらったとき安心したという感想があったが、そうしてもらえると嬉しいという人がいるのではないか。」と付け加えました。

生徒たちは、疑似体験のときは多少楽しみながら行なっていましたが、最後には真剣な表情で考えていたと思います。当たり前に目の見えることが実は当たり前でないことを理解し、相手の立場・感情を気遣え、思いやりの行動を起こせる人になってほしいと思います。